第6話

わたし、アンダーショーツなんて使わないわよ


 今までは主にアンダーショーツ着用派の女性の話について書いてきましたが、今回はアンダーショーツ非着用派の女性の話について書きたいと思います。アンダーショーツ愛好家の自分達にとっては、天敵のような女性ではありますが、実際にアンダーショーツ非着用派の女性も多くいる現状を考えれば、そのような女性の主張も聞いておいてよいと思いますので。

 今回登場する女性はLさんという方で、上司に連れて行かれたクラブのホステスさんです。まさに夜の華という雰囲気の女性で、膝上20センチ以上のマイクロミニにラメ入りのパンティストッキング!、ショートカットにダイヤのピアスを付けた、まだ20代前半から半ばと言う感じの女性でした(正確には分かりません)。
 はじめは上司や同僚と一緒に話をしていましたが、自分がちょうど端の方に座っていた事もあって、次第にLさんと二人で話をするようになりました。上司や同僚は、別の女の子と話をしており、自分とLさんの事は忘れられたようになってました。仕事柄、こちらの話に合わせてくれたのもあるのでしょうが、まず水着の話に持ち込みました。
 Lさんが「どんな水着の女の子が好きなの?」と聞いてきたので、「やっぱり白の水着がHでいいかな。でも白の水着とかは透けない様に水着の下に下着を使うんだろ?」とアンダーショーツの話に持っていきました。「スイムショーツの事ね?」と彼女は答えてくれましたが、次に悲しい言葉が返ってきました。「でもわたしはスイムショーツとか、そういう類の物は使った事無いわよ」と。
 Lさんが言うには、正確には一度も使った事が無いと言う訳では無く、やはり中学生の時には学校から全員に支給されて、使うように言われたとの事で、その時には使っていたとの事でした。しかし、支給されたのは「ベージュの色気も何も無いスイムショーツ」だったそうで、当時からそういうダサいアンダーショーツを使う事に強い抵抗があったそうです。高校になって、アンダーショーツについて何も言われなくなると、当然の流れとして、ダサいアンダーショーツを使わなくなり、現在に至るまで使った事が無い、と彼女は言いました。

 「スイムショーツが水着の透けるのを防止するなんて事は知ってるわよ」とLさんは言いましたが、最近はほとんどの水着には股間のところにきちんと当て布が付いてあって、アンダーショーツ無しでも透けにくくなっているとの事。アンダーショーツにはヘアーがはみ出すのを防止する役目もある、と自分が言うと、彼女は水着は全てハイレグだそうで、「ヘアーが少しでもはみ出そうなところは奇麗に剃ってるから大丈夫よ」と言われました。大切な部分の炎症を防ぐ・・・といった話をしても、「当て布があるから、大丈夫よ」とLさんは答えました。
 「スイムショーツって窮屈だし、ベージュで凄くダサい!あんなダサいものが水着の裾からはみ出したらと思ったら、はかないのが一番安心だわ」とLさんは言い、「よくスイムショーツのラインを透けさせてる娘がいるけど、よくあんな格好悪い事が出来ると思うわ、わたしはこんなダサい物をはいてますって皆に言ってるみたいなものだもの」と、自分達にとっては正に女神であるアンダーショーツ着用派の女性を、馬鹿にする様に笑いました。
 自分が「いくら当て布があっても少しは透ける危険があるから、アンダーショーツを使うんじゃないかな」と聞くと、「スイムショーツのラインが見えるようなのは、スカートにパンティラインが出驍ンたいなもので、オシャレな女のする格好じゃないし、そんなダサい格好をするくらいならヘアーが少し透けてるくらいの方がいいわ」と言い、「男の人もスイムショーツのラインが出てるより、ヘアーが透けてる女の方が嬉しいでしょ?」と聞かれました。
 アンダーショーツラインが透けてる女性の方が、ヘアーが透けない様に努力してる健気さや恥じらいが感じられて良い、と自分が言うと、「そんな風に言う人は初めて!」とLさんに笑われてしまいました。
 Lさんは服装にうるさい様で、「スカートに線が出るからパンストの下にはパンティはつけないわ」との事で、隅の方でしたので皆に分からない様に、マイクロミニの下に自分の手を引っ張り入れて、太股から腰の部分まで触らせ、「本当にパンストしかはいてないでしょ」と確かめさせてくれました。自分達にとっては最も素晴らしいものである、アンダーショーツラインも、おしゃれと言う観点から見た時には、Lさんの言う「非常にダサい」ものであるという主張は一理あるでしょう。

 女性は年々おしゃれになっていきますので、おしゃれを重視する女性達がアンダーショーツラインを「ダサい」物と考え、アンダーショーツを着用しない様になっているのでしょう。水着の裏地の問題もあり、水着に付いてる裏地だけで充分だと考える女性も多い事でしょう。
 もう一つ問題なのは、男の側の問題で、「アンダーショーツラインよりヘアーが透けてる女性の方がずっと良い」と考える男が実際に大多数を占めるという事でしょう。自分の周りを見回してみても「アンダーショーツのラインが透けてる女ってダサいよな」と言う人間が多数います(むしろほとんどか?)。皆さんの周りはどうでしょうか多くの男性が「アンダーショーツはダサい」と考えていると知れば、特に異性の目に敏感なおしゃれな女性は必然的にアンダーショーツを着用しない様になるでしょう。こうしてアンダーショーツ非着用派の女性が増えていくのではないでしょうか。
 考えてみるとアンダーショーツ着用率の低下は、女性側の意識の問題に付け加えて、「アンダーヘアーが透けるのが一番色っぽい」という単純な男性の意識が拍車を掛けているのではないかと思えます。これが極限まで進むと、ほとんどアンダーショーツ着用者がいない海外のようになるのでしょう。ただ自分としては女性には、「アンダーショーツはダサいと思えるかもしれないし、水着の裏地があるから大丈夫と思うかもしれないけど、たとえダサいと思っても、裏地があるにしてもそういう気持ちを押さえて、安心のためにきちんとアンダーショーツを着用して欲しい」ということと、「そういう女性の恥ずかしがりの所に強く魅かれる男性もいるという事を知って欲しい」という2点を伝えたいです。
 どうして最近はアンダーへアーとかトップレスとかぱっと見ただけで分かることばかりが、官能的だともてはやされるんでしょうか?頭を使ってないんじゃないでしょうか?アンダーショーツラインも、女性の恥じらいが凝縮していると想像力を働かせれば凄く官能的だと思えるのですが・・・。

 今回はアンダーショーツを着用しない女性の話しについて書きました。
 また皆さんの御意見・御感想をお聞かせ下さい。



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